食事を考えるヒント
(2019年11月23日開催のレタスマインドフルネスワークショップで坂井洋介講師が話した内容を基に、大幅に改稿したものです。文責はレタスにあります)
こんにちは。
体調がメンタルに与える影響は意外と大きいので、今日は食事についてお話したいと思います。
あらかじめお断りしておきますが、以下のお話は個人の体質によって合う、合わないが当然あります。また治療法ではありませんので、病気の方は医師、医療者の指示を優先してください。
日常生活で不安が強い、イライラしてしまう、だるい、瞑想中に眠くなってしまう、そういったことに血糖値が関係している場合があります(それ以外の理由も、もちろんあります)。
血糖値は食事で糖質を摂ると上がる性質があり、上がった血糖値はホルモンであるインシュリンの作用によって下げられます。インシュリンのおかげで血液に含まれる糖は一定に保たれるのですが、大量の糖を摂って急速に血糖値が上がった場合は、急速に下げるよう働きます。この乱高下が情緒や眠気に影響します。
食後の急上昇があると眠くなるホルモンが分泌されて眠気が強まります。お昼ご飯の後にどうしても眠くなってしまう、あの感じです。急上昇の後はインシュリンが多めに分泌されますから、血糖値が普段より低めになるタイミングで虚脱感、だるさ、不安が出る人がいます。
数年前から『糖質制限ダイエット』が流行していますが、レタスとしては糖質を「制限」、減らすのが善だという考えではなく、糖質を「制御」、つまり摂り方や質、量を適切にコントロールするのがいいのではないかと考えています。
糖質、脂質、タンパク質は三大エネルギー源で、ヒトの長い歴史の中で体を健康に保つために必須とされてきた栄養素ですから、糖質に限らずどれかを全く排除するというのは非現実的でしょう。
しかし、現在の日本人の食生活には、やはり糖質過剰なところがあるのではないかと思います。
血糖値の乱高下を避けるためには白砂糖、精製された穀物(白米、小麦)、砂糖を含む加工食品(ジュース、菓子、菓子パンなど)、大量の果物(ドライフルーツ含む)を控えめにするのが良いと言われています。
糖質を控えめにすることで、気分の落ち着きや瞑想時の眠気の軽減を体感する方は多いです。
注意していただきたいのは、ダイエットをお勧めしているわけではないということです。
日本食は特に白米によるカロリー摂取が大きい食事スタイルですし、中でも昼食はおにぎり、パン、麺などを摂る人が多いので、主食を控えるとエネルギーが不足します。そうすると慢性的な低血糖になって、かえってイライラや不安、虚脱感による過眠につながります。
主食を玄米やイモ類、あるいは雑穀を加えたものにしたり、肉、魚、卵、大豆製品、乳製品でタンパク質をしっかりとったり、旬の魚やナッツ、ごま、バター、チーズ等で過加熱されていない脂質を摂るようにしてください。
(※繰り返しますが、病気治療中の方は医療者の指示を優先してください。糖尿病の人が急に糖質を制限すると、低血糖を起こして危険です。腎臓病の方がたんぱく質の摂取を増やすと、腎臓に負担をかけます。)
こういうお話をすると、「夕方、仕事で疲れたときにコーヒーとチョコレートを食べるのが好きで……やめなきゃダメでしょうか?」と言われる方がいますが、無理にやめる必要はありません。
それはカフェインとチョコレートの糖分で、気分をリフレッシュさせるという目的を果たしているんですから「制御」できているわけです。
果物や菓子についても、子どもや食の細い老人、太れない体質の人には「もっと食べた方が良い」ということも当然あり得ます。消化器の丈夫でない人や貧血の人は、玄米ではなく白米を食べた方がいいです。
一方で、清涼飲料をだらだらと飲みつづけたり、極端に空腹になっては糖分しかないようなものを食べたりという食生活をしていないか、自分の口に入れるものに自覚的になっていただきたいんです。
何をどう食べるのがいいのか、栄養や医療の研究は日進月歩です。糖質の研究もこの後進んで、今お話したことが無意味になる時代が来るかもしれません。
糖質に限らず、カフェイン、塩分、添加物、鉄分、カルシウム、ビタミンなど、摂り方によってパフォーマンスに影響を与える物質は無数にあります。
お店で売られているから、親が食べていたから、みんなが食べているから、流行しているから、これが正しいと言われたから、安価だから、食べているでしょうか?
でも自分の体は一つしかありませんし、それについて一番知っているのも自分です。
自分がいつ、何を食べているのか。そして食べた結果、心身がどう変化しているか。それを観察していただきたい。
そういう意味では、食事こそが瞑想です。
体を整えることはどんな人にとっても大切なことです。ご自分の食事を考えるヒントになれば幸いです。
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